自動ダイレクトによる納税方法について
2024年4月1日以降に法定納期限が到来する法人より適用することが出来る新しい納税方法である「自動ダイレクト」を皆様はご存知でしょうか。
通常、法人の決算は会計帳簿へ日々の取引を入力して最終値である当期純損益が確定します。
この当期純損益が確定した後に決算書を作成し、税務申告書の作成へと作業を進めていきます。
そして、税務申告書が完成し、法定納期限までに法人税や消費税などの税金を納めて完了となります。
従来、一般的な納税方法は、最寄りの金融機関や税務署窓口で直接紙の納付書で納付する方法の他、クレジットカードによる納付やダイレクト納付などの納付方法が挙げられます。
これらの納付方法に加えて、2024年4月1日から新たな納付方法として「自動ダイレクト」というものが公表されました。
税務署では近年、紙納付を廃止して電子納税へ手続きを進める動きになっており、この自動ダイレクトを利用することによって更なる電子納税化を進めようと考えられます。
今回はこの自動ダイレクトについて解説したいと思います。
◆自動ダイレクトとは
自動ダイレクトとは、2024年4月以降に登場した新しい税金の納付方法です。
自動ダイレクトを利用する場合には、ダイレクト納付を利用する為の届出書を提出しておく必要があります。
上記届出書を提出している前提で、e-taxから法人税や消費税の税務申告書を電子送信する際に必要箇所にチェックを入れる事で自動ダイレクトを利用する事が可能になります。
自動ダイレクトの他に、従来利用しているダイレクト納付があります。
従来のダイレクト納付は、税務申告書を電子送信した後、e-taxのメッセージボックス「納付区分番号通知」が格納されるので、この納付区分番号通知よりダイレクト納付の手続きをする事ができます。
自動ダイレクトは、ダイレクト納付とは異なり、電子申告をした後、納付区分番号通知より納税手続きを行う必要はなく、電子申告をする際に自動ダイレクトを利用する箇所にチェックを入れることで利用可能となります。
◆自動ダイレクトを適用する為の要件
自動ダイレクトを適用するためには下記要件を満たす必要があります。
・従来のダイレクト納付を既に利用している
・法定納期限が2024年4月1日以降に到来している
・申告手続きが法定納期限内に完了している
◆まとめ
自動ダイレクトは税務申告書を電子送信した際に納税手続きも合わせて処理する事が出来る便利な機能になります。
自動ダイレクトを利用する場合の注意点としては引き落とし口座に納税に必要な資金が不足している場合には、残高不足として期限内の納税が出来なくなるので注意が必要です。
自動ダイレクトについてご不明な点がございましたらお気軽に弊所へご相談下さい。