建設業経理士とは?資格について解説
建設業界の会計処理は、ほかの業界と会計処理は異なります。建設業の経理のプロだと証明できるのが、建設業経理士の資格です。建設業経理士を雇うと企業にとってメリットがあるため、有資格者は選考で有利です。当記事では、建設業経理士の概要や取得するメリット、難易度について解説します。
建設業経理検定試験とは
建設業経理検定試験とは、建設業経理に関する知識と処理能力の向上を図るための資格試験です。「建設業経理士検定試験」(1級、2級)は、建設業法施行規則第18条の3に基づく「登録経理試験」として、また、「建設業経理事務士検定試験」(3級、4級)は(一財)建設業振興基金独自の試験として実施しています。なお、1級及び2級建設業経理士検定試験に合格した者は、その合格した日から5年を経過する日が属する年度末までは、経営事項審査における「公認会計士等の数」において評価されています。この期間を経過した後は、「登録経理講習」を修了することで評価対象となります。
受験資格としては、どなたでも、希望の級を受験することができます。ただし、1級と他の級との同日受験はできません。同日での1級の複数科目受験は可能です。検定試験は、その内容及び程度によって1級から4級に分かれています。各級の内容等は公式サイトを参照ください。なお、1級は原価計算、財務諸表、財務分析の3科目から成る科目合格制をとっており、3科目全てに合格すると1級資格者となります。
参考:
一般財団法人建設業振興基金
建設業経理士資格者のメリット
建設業経理士資格者がいると、企業にはメリットがあります。もっとも大きなメリットとしては、公共工事を受注する際の審査で有利になることです。審査の際、企業にいる建設業経理士資格者(1級、2級)の人数は、「公認会計士等数値」の評価テーブルで、健全性を計るための指標にされます。建設業経理士資格者が多くいれば、公共工事を受注できる確率があがるのです。
公共工事の受注の可能性をあげたい企業や、新しくできた企業の中には、資格を必須としているところも少なくありません。持っていると就職や昇進が圧倒的に有利になるというわけではありませんが、所有しているだけでプラスの評価をされる資格になります。
そのため、建設業界で働きたい方は建設業経理士の資格を持っていたほうが採用される可能性が高くなるでしょう。
まとめ
建設業経理士の資格は、建設業界の会計に関する知識を学ぶことで取得できます。1〜4級まであり、2級以上を持っている方は、企業が公共工事を受注する際の審査でプラスの評価を受けます。難易度もそれほど高くないため、建設業界を目指す方におすすめの資格です。建設業界への就職を有利にしたい方や、会計のスキルを向上させたい方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
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